とどろく爆音。総選挙の終了を待っていたかのように、神奈川県の米海軍厚木基地に飛来した空母キティホークの最新鋭戦闘攻撃機FA18Fスーパーホーネット(複座型)四機。同基地近くの滑走路南端では、厚木基地爆音訴訟団の人たちなどが抗議のシュプレヒコールをあげました。
肌寒く風の強いこの日、米本土から飛来したFA18Fは、空中給油を繰り返しながら午後四時十五分すぎに四機編隊で基地上空に姿をあらわしました。当初、午後一時到着の予定がジェット気流の関係で三時間も遅延。夕やみ迫る中、赤、青の航空灯と着陸灯を照らしながら、次つぎと滑走路に着陸しました。
滑走路南端で訴訟団の人たちが測っていた騒音測定器の針は、一〇六デシベル(新幹線通過時の音)を指していました。
相模原市に住む訴訟団の男性(60)は、終戦前に生まれ、米軍機の爆音を聞くと、いまだに幼児期に体で覚えた爆撃機の恐怖を思い出すといいます。「子どもたちに恐怖心を植えつけるような飛行機をもってくるな」「アメリカでは基地周辺の住民がFA18Fの騒音を問題にし、米政府が調査して遠方に配備したのに、日本政府は何もしないのはおかしい」と怒りをあらわにしていました。
一緒にいた女性(35)は、爆音に気をとられ、車が来ていることに、気がつかなかったこともあったり、子どもが車にひかれそうになったことにショックをうけ、「精神的被害もうけている。騒音レベルが八〇とか一〇〇とか数字の問題ではない。戦争に使われるような飛行機はいてほしくない」と語っていました。
大和市下福田小学校の五年生二人は、授業中に飛行機が来ると、中断されると話します。「ゲーム中やテレビを見ててもうるさい。できたら静かなところで、のんびり生活したい」と騒音に疲れた様子でした。
大和市代官で働くバイクの整備士(46)は「電話中に飛来するとみんなだまるのが習慣。うるさくて話が聞こえない。でももう慣れてしまっているから」と自ちょう気味に話していました。